宅建業コラム

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インスペクション説明の義務化とは

更新日:2019年03月15日

平成30年4月1日に施行された改正宅建業法では、既存住宅のインスペクションに関する項目が追加されました。
今回は、「インスペクション」とは何なのか、また宅建業者に義務付けられた「インスペクションの説明」について、詳しくご説明していきます。

インスペクションとは

ホームインスペクション

まずインスペクション(inspection)とは、英語で精査、点検、検査等を意味する単語です。
不動産・住宅用語で言う「インスペクション」とは、既存住宅(中古住宅)の外壁や基礎などの劣化状況や補修が必要な箇所を、住宅診断士(ホームインスペクター)が目視によって調査し、物件に関して客観的なアドバイスを行うことです。
不動産関係以外の「インスペクション」と区別するために、「“ホーム”インスペクション」と称することもあります。

インスペクションは、検査専門会社や設計事務所などに所属する「既存住宅状況調査技術者」の資格を持つ建築士が行ないます。
こういった業務を行っている認定団体も存在しますが、いずれのホームインスペクターも、第三者の視点で客観性をもって診断します。

宅建業法へ新に追加されたインスペクション関連の項目

宅建業者に義務化されたインスペクション関連の項目は以下の3つです。

媒介契約締結時

住宅検査事業者(ホームインスペクション事業者)のあっせん(紹介)可否を告知し、媒介依頼者の意向に応じてあっせんする。

重要事項説明時

インスペクション結果を買主に説明する。

売買契約締結時

基礎外壁等の現状を売主と買主が相互確認し、その内容を両者に書面で交付する。

このように、ホームインスペクターのあっせん可否確認と希望者へのあっせん、買主への調査結果説明、売買契約締結時の書面交付、などが義務付けられるようになりました。

インスペクション説明が義務化された背景

中古物件取引

中古物件の売買が盛んな欧米では、家を購入する前のホームインスペクションは当たり前とされています。
日本国内ではインスペクション自体は以前から存在するものの、新築物件が圧倒的多数を占める市場の特性から、認知度は売主買主ともにあまり高くありませんでした。

昨今の少子高齢化が進む日本では、世帯数よりも住宅ストックが上回るようになり、空き家の数も年々増加傾向にあります。
政府はこのような既存住宅の有効活用がなされない現状を改善すべく、消費者が安心して既存住宅の取引を行える仕組みを整備し、既存住宅やリフォーム市場の活性化を目指しました。
その改善策の一つが「インスペクションの認知向上と普及」であり、「中古物件の質の向上」に波及することを狙っています。

国土交通省による宅建業法改正の説明の中でも、義務化の背景については言及されています。詳しくは下記リンクをご確認ください。

建設産業・不動産業:宅地建物取引業法の改正について(改正宅建業法に関するQ&Aを改定しました) – 国土交通省(外部サイトへ飛びます)

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買主にもあっせん可否の確認が必要です

宅建業者は媒介契約締結時に、ホームインスペクション業者をあっせんするかどうかを媒介依頼者に書面で示して確認しますが、あっせんの確認は売主のみならず買主にも必要です。
なお、買主にあっせんする場合は、売主側にインスペクションの承諾を得る必要があります。

賃貸媒介の場合

既存中古物件の売買のみならず、賃貸仲介の際もインスペクション結果の説明が必要です。
重要事項説明時に「建物状況調査を実施しているかどうか」「(実施した場合)建物状況の調査結果概要」を必ず説明します。

安心R住宅制度について

安心R住宅
既存住宅の流通促進を目指したものとして、インスペクション説明の義務化とともに創設されたのが、「安心R住宅制度」(正式には「特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度」)です。
インスペクション実施済みで、かつ耐震性もある、一定基準に適合した既存住宅に対し、国関与のもとで不動産事業団体などがロゴマークを付与します。
Rはリユース、リフォーム、リノベーションを表しています。

詳しい内容は下記ページをご覧ください。

安心R住宅制度とは?ポイントと不動産業者としての取り組み方

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