宅建業法は、宅建業(宅地建物取引業)を規制する法律です。したがって、宅建業の意味は、宅建業法全体にかかわってきますので、これを正確に理解することは、宅建業法の学習をする出発点として不可欠な行為といえます。本試験においても、宅建業の意味に関連する問題が、ほぼ毎年出題されています。

具体的な問題を解くときは、上記の順に検討していきましょう。(1)に当たればすべて「宅地」であり、(2)以下を検討する必要はありません。(1)に当たらなくても、(2)に当たればこれまたすべて「宅地」であり、(3)を検討する必要はありません。



宅地建物取引業を行う者は、宅地建物取引業の免許が必要となります。

農家Aが農地を宅地造成した上で区画割りをしたとしても、これを一括して宅建業者に売却する行為は1回限りであり、「業」に当たらず、免許不要。

(1)と同じく、農家Aが農地を宅地造成した上で区画割りをした後、一括して宅地分譲の代理・媒介を宅建業者Bに依頼した場合は、免許が必要となる。
代理・媒介の依頼自体は1回限りだが、代理権をBに授与して売買契約を繰り返して行うことは、Aに効果が及ぶことになり「業」に当たるからである。なおBは、代理または媒介して宅地の売買を反復継続して行っているため、当然、免許が必要である。

• みなし業者には、免許に関する規定を除いて宅建業法の適用がある。

下記問題は○×問題です。
都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。(H27年 問26)
信託業法第3条の免許を受けた信託会社が宅地建物取引業を営もうとする場合には、国土交通大臣の免許を受けなければならない。 (R2年 問26)
用途地域外の土地であっても、倉庫は建物である。建物の敷地に供されている土地である以上、宅建業法上の「宅地」に該当する。
信託会社は、宅建業を営む場合でも国土交通大臣に届出をするだけでよく、宅建業の免許を受ける必要はない。
植杉 伸介
宅建士・行政書士・マンション管理士、管理業務主任者試験などの講師を30年以上務める。著書に『マンガはじめて建物区分所有法 改訂版』(住宅新報出版)、『ケータイ宅建士 2021』(三省堂)などがあるほか、多くの問題集の作成に携わり、受験勉強のノウハウを提供している。
このコラムは、全日本不動産協会が発行する月刊不動産2021年5月号に掲載された特集記事を一部改定したものです。
内閣総理大臣から「公益社団法人」として認定を受けた業界最古の全国組織である公益社団法人 全日本不動産協会埼玉県本部・公益社団法人不動産保証協会埼玉県本部は、埼玉県下全域で5つの支部がある宅建業者約1,870店舗の会員で構成する団体です。