宅建士に関する問題は、本試験で毎年1~2問出題されています。宅建士になるためには、都道府県知事の資格登録を受けた後、宅建士証の交付というプロセスを経る必要があり、両者に関する手続きの違いを押さえることが大切です。
まずは、宅建士制度の全体像を確認しておきましょう。宅建試験合格から、受験地の知事の登録を受けると宅建士資格者となり、宅建士証の交付を受けると宅建士となります。

登録をしている知事の管轄する都道府県以外の都道府県の業者の事務所の業務に従事し、または従事しようとするときは(単に自分の住所地が変わった場合は含まない)、現に登録を受けている知事を経由して登録の移転を申請することができます(義務ではない)。
宅建士の登録簿の記載事項に変更が生じた場合には変更の登録を、宅建士証の記載事項に変更が生じた場合には宅建士証の書換え交付を申請しなければなりません。

下記問題は○×問題です。
【Q1】宅地建物取引士A(甲県知事登録)が、甲県から乙県に住所を変更したときは、乙県知事に対し、登録の移転を申請することができる。(H29年 問30)
【Q2】甲県知事から宅地建物取引士証の交付を受けている宅地建物取引士は、その住所を変更したときは、遅滞なく、変更の登録を申請するとともに、宅地建物取引士証の書換え交付の申請を甲県知事に対してしなければならない。(H20年 問33)
【A1】×(登録の移転申請はできない)
自宅の住所が変わっただけでは、登録の移転を申請することはできない。登録の移転ができるのは、登録を受けている都道府県以外の都道府県の業者の事務所の業務に従事し、または従事しようとするときである。
【A2】○
宅建士が住所を変更したときは、遅滞なく、変更の登録と宅建士証の書換え交付をあわせて申請しなければならない。
植杉 伸介
早稲田大学法学部卒業。宅建士、行政書士、マンション管理士・管理業務主任者試験等の講師として30年以上の実績がある。『マンガはじめて建物区分所有法 改訂版』(住宅新報出版)など、これまでに多くのテキストや問題集の作成に携わり、受験勉強のノウハウを提供している。
このコラムは、全日本不動産協会が発行する月刊不動産2019年6月号に掲載された特集記事を一部改定したものです。
内閣総理大臣から「公益社団法人」として認定を受けた業界最古の全国組織である公益社団法人 全日本不動産協会埼玉県本部・公益社団法人不動産保証協会埼玉県本部は、埼玉県下全域で5つの支部がある宅建業者約1,870店舗の会員で構成する団体です。
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