本試験において、媒介・代理契約の規制に関する問題は、毎年1問出題されることが定番化しています。出題内容はほぼ限定されており、未知の知識を問うよ うな難問の出題はほとんどありません。
過去の本試験問題をしっかり押さえれ ば、確実に1点をゲットできるようになります。

一般媒介は、同じ物件を他の業者に重ねて依頼できる契約、専任媒介は、同じ物件を他の業者に依頼できない契約です。
「明示義務」とは、依頼者が他の業者に重ねて依頼した場合、その業者名を明示する義務のことです。
専任媒介は、「専属」という文言の有無で区別されますが、これは自己発見取引が許されるかどうかの違いです(「専属」だと、依頼者が自ら発見した相手方と取引することも禁止されます)。

専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)には、 以下の特有の規制が課されており、これらの制限に反する特約をした場合、無効とされます。

専任媒介契約特有の規制に関して注意すべきポイントは、次のとおりです。
宅建業者は、売買・交換の媒介契約(貸借の媒介契約は含まれていない)が成立したら、遅滞なく、その内容を書面化し、宅建業者の記名押印をしたうえで、依頼者に交付しなければなりません。媒介契約書面には、次の事項を記載する必要があります。
上記の記載事項に関して注意すべきポイントは、次のとおりです。
下記問題は○×問題です。
【Q1】宅地建物取引業者Aは、宅地建物取引業者でないEから宅地の売却についての依頼を受け、専属専任媒介契約を締結したときは、当該宅地について法で規定されている事項を、契約締結の日から休業日数を含め5日以内に指定流通機構へ登録する義務がある。(H28年 問41)
【Q2】宅地建物取引業者A社がBと一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結した場合、A社がBに対し当該土地付建物の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。(H24年 問29)
【A1】×
専属専任媒介契約を締結したときは、その日から5日以内に指定流通機構に登録する義務があるが、その日数に休業日は含めない。
【A2】○
依頼された物件の価額または評価額について意見を述べるときは、必ず根拠を明らかにしなければならない。このことは、一般媒介契約であっても変わらない。
植杉 伸介
早稲田大学法学部卒業。宅建士、行政書士、マンション管理士・管理業務主任者試験等の講師として30年以上の実績がある。『マンガはじめて建物区分所有法 改訂版』(住宅新報出版)など、これまでに多くのテキストや問題集の作成に携わり、受験勉強のノウハウを提供している。
このコラムは、全日本不動産協会が発行する月刊不動産2019年8月号に掲載された特集記事を一部改定したものです。
内閣総理大臣から「公益社団法人」として認定を受けた業界最古の全国組織である公益社団法人 全日本不動産協会埼玉県本部・公益社団法人不動産保証協会埼玉県本部は、埼玉県下全域で5つの支部がある宅建業者約1,870店舗の会員で構成する団体です。
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