不動産業におけるシェアリングエコノミー | 全日本不動産協会 不動産保証協会 埼玉県本部

宅建業コラム

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不動産業界におけるシェアリングエコノミー


最近、「シェアリングエコノミー」という言葉をよく耳にします。モノを持つことに執着せず、車・服・人材といったあらゆるものをシェアする人が増えており、そのようなことを「シェアリングエコノミー」と表現するようです。そして、そのシェアリングエコノミーの波は、不動産業界にもやってきています。

今回は、シェアリングエコノミーとは何か、そしてシェアリングエコノミーが不動産業界におよぼす影響についてご紹介します。

シェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーとは

人口が減少する中、モノがあふれ、使われない資産が増えています。その使われていない資産を有効活用することで資産の稼働率を上げる「シェアリングエコノミー」の流れが活発です。

シェアリングエコノミーの実現には、仲介となるプラットフォームが欠かせません。場所・乗り物・モノなどの遊休資産をインターネット上のプラットフォーム「マッチングサイト 」などを仲介として、企業間、企業と個人、個人間を結びつけ、貸借や売買、交換などを成立させます。

なかでも話題となっているのは、モノを使っていない人とモノを使いたい人とを結ぶ、個人間でのプラットフォームです。従来、個人間でのやりとりは、相手を見つけにくかったり、取引の信頼が低かったりといったようなリスクがありました。それが「プラットフォーム」を仲介とすることで、低リスクで円滑な取引が可能となり、取り引きが活発化しているのです。
シェアリング

駐車場のシェアリングエコノミー

不動産業界では、特に、駐車場のシェアリングエコノミーが活発化しています。駐車場の空きスペースを貸したいオーナーと、駐車したいドライバーとのニーズに応えるものです。

普通の駐車場に限らず、自宅の駐車場、商業施設の駐車場、月極駐車場などを持つオーナーが、貸し出したい日付・曜日・時間などを指定して貸し出します。利用者側では、空きスペースを検索し予約することで、必要な時に必要な場所で駐車場を簡単に利用できるのです。

また、行政やスポーツチームと連携することで、社会問題の解決に一役買っている仲介プラットフォームもあります。

サッカーの公式戦などは、会場の周りは車でいっぱいで、駐車場を見つけるだけでも大変です。そのようなシーンにおける交通渋滞や違法駐車などの防止としても、駐車場のシェアリングエコノミーが役立っています。これは不動産テック化が進んでいるといえるでしょう。

駐車場

オフィスの役割りにも変化

コロナ禍で在宅勤務の企業も増え、オフィスの役割りを見直す動きも活発化しています。

「常に出社する人数は少ないから広いオフィスは必要ないけれど、打合せやちょっとした作業をするスペースは欲しい」といった要望が増え、「シェアオフィス」を検討する企業や人が増えてきているのです。

シェアオフィスの共有スペースでは、毎日のようにコミュニティイベントが開催され、異業種の人同士が交流し、新たなビジネスチャンスの創発を促しています。そのため、共有スペースは広くてオシャレで居心地が良いように作られており、軽い飲食が提供されるところも増えています。

一方、プライバシーが確保されたスペースや会議室なども用意されているため、オフィス利用の自由度は高いものがあります。さらに、「シェアオフィス」の利用契約は短期から可能なものも多く、企業は人数の増減に柔軟に対応したオフィススペースの確保も可能です。
シェアオフィス

利用者の中には、在宅勤務の人も増えてきています。出勤はしないけれど自宅では仕事がしづらいため、第三の居場所として利用するようです。そのような人向けに、空き部屋を提供するサービスも生まれています。

「不動産テック」におけるシェアリングは、稼働していない不動産を稼働させるところにあります。働き方が変わりつつある今、オフィスのあり方はもちろん、住宅のあり方も見直されてきています。さまざまな働き方やいままでになかったようなお客様からのご要望にも対応できる柔軟さが求められています。

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