宅建試験は宅建士になるための試験ですから、宅建士に関する宅建業法上の規制は必ず押さえておく必要があります。本試験においても、宅建士に関する問題は毎年必ず出題されます。宅建士の登録の基準に関する知識は少しややこしいですが、しっかりとマスターしておいてください。
宅建士の登録を受けるためには、次のいずれかの実務経験等が必要です。

または

実務経験等があっても、以下の者は宅建士の登録を受けることができません。

登録の欠格事由を学習する際は、宅建業の免許の欠格事由と比較する視点が重要です。特に、未成年者の部分が重要です。
免許の場合、「成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」に関しては、未成年者だからという理由で免許を拒否することはありませんが、その代わり法定代理人の欠格事由もチェックされます。
これに対し、登録の場合は、「成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」であるというだけで、登録を受けることができません。
宅建士としての職務を行うには、登録を受けた知事より宅建士証(有効期間5年)の交付を受けなければなりませんが、その際は原則として知事が指定する講習(実務経験のない者が登録を受けるために受講する国土交通大臣が指定する講習とは別のもの)を受講する必要があります。





宅建士証の提出は、事務禁止処分を行った知事ではなく、宅建士証を発行した知事に対して行います。
未成年者は、成年者と同一の行為能力を有していたとしても、成年に達するまでは宅地建物取引士の登録を受けることができない。
甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県知事から事務の禁止の処分を受けた場合は、速やかに、宅地建物取引士証を乙県知事に提出しなければならない。
法定代理人から営業の許可を受け、成年者と同一の行為能力を有する場合は、未成年者であっても宅建士の登録を受けることができます。
事務禁止処分を受けたときは、宅建士証を提出しなければなりませんが、その提出先は宅建士証を発行した知事(本問の場合は甲県知事)です。
植杉 伸介
宅建士・行政書士・マンション管理士、管理業務主任者試験などの講師を30年以上務める。著書に『マンガはじめて建物区分所有法 改訂版』(住宅新報出版)、『ケータイ宅建士 2021』(三省堂)などがあるほか、多くの問題集の作成に携わり、受験勉強のノウハウを提供している。
このコラムは、全日本不動産協会が発行する月刊不動産2023年2月号に掲載された特集記事を一部改定したものです。
内閣総理大臣から「公益社団法人」として認定を受けた業界最古の全国組織である公益社団法人 全日本不動産協会埼玉県本部・公益社団法人不動産保証協会埼玉県本部は、埼玉県下全域で5つの支部がある宅建業者約1,870店舗の会員で構成する団体です。