近年、自然災害の激甚化・頻発化により不適切な盛土等による土砂災害リスクが増加し、各地で盛土に起因した大規模な被害が発生しています。
このような状況を踏まえ、危険な盛土等の発生を防止する対策の一環として、国土交通省は従来の「資源有効利用促進法」を改正し、令和5年1月1日より改正後の同法律が施行されることになりました。
今回は「資源有効利用促進法」の概要と今回の改正内容について解説します。

「資源有効利用促進法」とは、循環型社会を形成していくために必要な3R(リデュース・リユース・リサイクル)の取り組みを、全般的に推進するための法律です。
事業者に対し3Rの取り組みが必要となる業種や製品を政令で指定し、自主的に取り組むべき内容を省令で定めています。
資源有効利用促進法は、循環型社会の形成に向け、主に次の3点を目的として制定されています。
同法律では10業種および69品目を指定し、製品の製造段階における3R対策や設計段階における3Rの配慮、リサイクシステムの構築などを詳細に規定しています。
10業種・69品目については、省令により事業者に対し以下のような3Rの取り組みを求めています。
資源有効利用促進法では、循環型社会の構築に向けて、事業者・消費者・自治体等の各関係者に適切な役割や責務を示しています。
建設工事から発生する土砂は、コンクリート塊など他の副産物の影響で、再生資源として利用が進んでいないのが現状です。そのため、他の建設工事での再利用など、再生資源として利用の促進が課題となっています。
近年は自然災害の激甚化や頻発化によって不適切な盛土等による土砂災害リスクが上昇しており、土砂の不適正処理の抑制や危険な盛土等の発生防止の観点からも、再生資源としてさらなる利用促進が求められています。
以上のような背景から、今回「資源有効利用促進法」が改正されました。
再生利用の促進や不適正処理防止の観点から、改正後の「資源有効利用促進法」では、計画制度や元請業者の責任が強化され、行政による勧告・命令の対象事業者の範囲が拡大します。
計画作成を要する基準となる建設発生土の搬入量は「1000㎥以上」から「500㎥以上」に引き下げられ、計画およびその実施状況の保存期間は1年から5年へ延長されます。
元請業者の責任を強化するべく、計画作成後に発注者への説明を義務付け、また発注者からの請求に応じて実施結果の報告が必要になります。
さらに、計画の現場掲示が義務となり、元請および下請け企業は、契約に際し運搬費その他処理経費の適切な見積りに努める項目が追加されました。
再生資源の利用が著しく不十分と認められる場合、国土交通大臣による立入検査・勧告・命令の対象となる事業者の要件は、年間施工金額50億円以上を25億円以上に引き下げられます。これにより、改正後はより小規模な事業者も勧告・命令の対象となります。
「資源有効利用促進法」が改正され、今後は計画制度や元請業者責任の強化がされることになりました。さらに勧告・命令の対象事業者の範囲も広がり、より小規模な事業者も同法律の適用対象に含まれます。
「資源有効利用促進法」の改正後は、これまで以上に再生資源として建設発生土の利用促進が求められます。
内閣総理大臣から「公益社団法人」として認定を受けた業界最古の全国組織である公益社団法人 全日本不動産協会埼玉県本部・公益社団法人不動産保証協会埼玉県本部は、埼玉県下全域で5つの支部がある宅建業者約1,870店舗の会員で構成する団体です。